Amazonのスマートスピーカー「Amazon Echo」。Echoが日本で発売されてから1年以上経過しました。最近はCM(「アレクサ」って呼びかけるやつです)でもよく見かけるようになり、一度は「スマートスピーカー」や「Amazon Echo」という言葉耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?
しかし、何が出来るのかよく分からない方もまだまだたくさんいると思います。そこで今回は、「Amazon Echo」の使い方や出来ること、音質や認識能力など、あらゆる方向からEchoを検証し、解説したいと思います。
AIスピーカー(スマートスピーカー)とは?
AIスピーカーとは音声操作に対応したスピーカーで、AI機能を持っています。別名スマートスピーカー。音楽の再生や調べもの、動画視聴といったネットサービスを音声だけで操作できます。
- Echoを利用するために必要なもの
- 内容物
- 外観(サイズ、重さ、ボタンの配置など)
- 「Echo」で出来ること
- 筆者おすすめの便利なスキル5選
- Echoの認識能力
- Echoの音質
- 良い点、課題点
- スペック比較(Dot、Spot、Plus、Show)
- ユーザーの評価
- まとめ
- 商品ページへ移動する
Echoを利用するために必要なもの
必要なもの
・インターネット環境
・無線LANルーター
・「スマートフォン(iPhone、Android)」「タブレット(iPad、Android)」「パソコン」「Fireタブレット」のいずれか1つ
無線LANの環境がないと、echoは使えない
利用する前の注意点が1つあります。まずEchoは以下の図のように無線LANと接続して使う商品です。
つまり、WiFi環境がなければ利用出来ません。WiFiは使えるけど、スピーカーの使いたい場所まで届かないという方は、中継器を使ってWiFiを飛ばせるようにしましょう。
また、Echoを使うための設定には、「アレクサアプリ」が必要となります。スマホやパソコンから「アレクサアプリ」をダウンロードしましょう。
内容物
外観(サイズ、重さ、ボタンの配置など)
サイズ
重さ
直径9cmの円筒形で安定感のある重さ
「Amazon Echo」のサイズは高さ148mmで直径は約9cm。クラフトボスの500ml特殊ペットボトルより一回り大きい程度のサイズです。リビングや部屋のテーブルに置いても邪魔にならないコンパクトなサイズとなっています。
約818gとしっかりとした重さなので、簡単には倒れにくく、安定感があります。また重すぎないので、移動させる時も苦労することはありません。
ボタンの配置
【左:Echo Dot 右:Echo】
Echoには上部に4つのボタンがあります。上下に音量ボタン、左がマイクオフのボタンで、右はアクションボタンという配置になっています。
「Echo」で出来ること
「Echo」で出来ることは多岐にわたります。使える主な機能を紹介します。
出来ること |
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・音楽(Amazon Music Unlimited、Spotifyなど)、ラジオを聴く ・時計、タイマー、アラーム機能を使う ・カレンダー機能を使う ・ニュース、天気、スポーツ結果を聞く ・Amazonでの買い物 ・言葉や情報を調べる、計算する ・家電を操作する(付属品が必要な場合もある) ・ゲームをする ・料理のレシピを教えてもらう、献立アイデアをもらう ・本を朗読してもらう ・チケットを予約する ・出前を注文する(出前館の利用は画面付きEchoのみ対応) ・タクシーの配車 ・英語の勉強をする |
Amazonでの買い物やお店の予約など出来ることがたくさんある
スマートスピーカーは出来ることが意外とたくさんあります。音楽やラジオ、ニュースを聴くのはもちろん、分からない単語を調べたり、Amazonで買い物したり、「Japan Taxi」のスキルを使って、タクシーを配車したりすることが出来ます。
Echoは別売りのオプション品を購入することで、テレビやエアコンといった家電製品を操作することも可能です。いちいち色んなリモコンを操作する必要がなくなります。
利用できるスキルは2018年9月時点で1500を超えます。サービスは今後もさらに増えていく予定です。
2018年12月からEchoで「Fire TV」シリーズが操作できるようになる
2018年12月から、ついにEchoデバイスで「Fire TV(Stick)」が操作出来るようになる予定です。
新発売となる「Fire TV Stick 4K」はもちろん、既に販売されている「Fire TV(第3世代)」と「Fire TV Stick(第3世代)」もソフトウェアをアップデートすることでEchoデバイスでの操作が可能になります。1年前から待ち望んでいた機能なので、本当に楽しみです。
筆者おすすめの便利なスキル5選
アラーム、タイマー、時計
「いま何時?」と聞けば、正確な時刻を答えてくれますし、目覚まし時計として利用することも可能です。アラームは音声操作でセットできて、目覚まし音は音声か本体のボタンを押すことで止まります。アプリで音量の調節や目覚まし音の設定も可能です。
タイマー機能もあるので、料理や勉強、運動など様々な場面で役立ちます。
「Amazon Music Unlimited」のEchoプラン
音楽との相性抜群なEcho。筆者は「Amazon Music Unlimited」のEchoプランを利用しています。Echoプランは約4000万曲の楽曲を、月額たったの380円で利用できるお得なプランです。利用できるのはEcho1台のみで、スマホやFireタブレットといった他の端末で使うことは出来ませんが、外では「Apple Music」を使ってるので個人的にはこれで十分です。
ザ・ビートルズやテイラースウィフトなどの洋楽は前から結構揃っているイメージでしたが、最近は邦楽も宇多田ヒカルやMr.childrenなど有名アーティストの配信が続々とスタートしていて、邦洋問わず豊富なラインナップから選べるようになってきています。
「元気が出る曲」や「1990年代の楽曲」など、特定の楽曲だけでなく、シチュエーションに合ったプレイリストを流してくれるので、とても便利です。
Echoは「Amazon Music Unlimited」以外にも、「Prime Music」「dヒッツ」「うたパス」「AWA」などの定額制音楽サービスに対応しています。2018年11月からは、「Spotify(有料版)」の対応もスタートしました。
定型アクション
Echoで様々な情報を取り入れようとすると、色々言わなくちゃいけないことが多くて面倒に思うことがあります。
それを解決してくれるのが「定型アクション」です。定型アクション機能は設定したフレーズ(「アレクサ、おはよう」など)を伝えることで、天気や今日の予定、聴きたい楽曲などを一気に再生してくれます。「天気を教えて」「ニュースを流して」といちいち言う必要がないので、とても楽です。
定型アクションの編集はアレクサアプリで行います。アクションを起こすためのフレーズは自分で好きな言葉に設定出来ますし、アクションの内容も「天気」や「ニュースを流す」「アレクサの一言(挨拶、褒め言葉、ジョークなど)」「予定の確認」「家電の操作」などのカテゴリから自由に選択可能です。アクションの順番も変更出来るので、カスタマイズの自由度は非常に高いです。
「おはよう」と言うだけで、アレクサの挨拶から始まり、天気やニュースが確認出来て、最後には好きな楽曲を流してくれるので、朝からやる気が湧いてきます。
「アレクサアプリ」から、アクションを起こすための「フレーズ」やアクションの内容、順番を好きなように決められます。
ニッセイ脳トレ
認知症医療の第一人者である朝田隆医師が監修した脳トレクイズ。「文章問題」「単語問題」「音楽問題」「虫の鳴き声問題」「気そらし問題」から問題が出題されます。問題内容が結構難しいので、頭のトレーニングにはちょうど良いレベルだと思います。
最近チャレンジした「虫の鳴き声問題」は記憶力を養うクイズで、鳴き声を記憶している間に別のクイズが出題されるので、結構苦労しました。
問題を答えるごとに得点が加算され、レベルが上がっていくシステムです。問題の最後には生活習慣に関するアドバイスもくれるので、参考になります。
ピカチュウトーク
ピカチュウとお話できる機能。とにかく癒されるし、可愛いです。「10万ボルト」と言うと、10万ボルト出す時の声をやってくれますし、「クリスマス」と言うと、なんとクリスマスソングまで歌ってくれます。
お子さんはもちろんのこと、大人が使っても結構楽しいです。疲れた時に癒しをピカチュウからもらってます。ピカチュウありがとう!!
Echoの認識能力
人の声を認識するEchoですが、その精度はどの程度のレベルなのでしょうか?
正確性
適切なコマンドを伝えれば、基本的にしっかり要望に応えてくれます。言い方が適切でないと、正しく認識しません。
例えば、誰かのアルバムを聴きたい場合は、タイトル名だけでなく「(アーティスト名)のアルバム『タイトル名』を再生して」とアルバムという単語を入れることが重要です。
調べたい言葉や聴きたい音楽のタイトル名によっては、うまく聞き取ってくれないことが結構あります。この前もandropのアルバム「cocoon(コクーン)」を聴こうとしたら、「andropのアルバムで『カツクーン』というタイトルはありません」と何度も言われ、10回目くらいチャレンジして、やっと正しく認識してもらえました。
「アレクサ、次の曲」と言ったら、急に全然違うプレイリストを再生されたこともありました。
たまに会話が噛み合わないことがあるものの、基本的には満足できるレベルだと感じています。
どのくらいの遠さで、どのくらいの声の大きさまでなら認識するの?
普通の声の大きさとされている60dbの音の大きさで、途中でドアなど障害物でふさがれていない場合は、直線で8mくらいの距離なら普通に認識してくれます。極端に広い部屋でなければ、小声(30db)でも認識するのでとても優秀です。
掃除や料理の最中など騒がしい環境の中でも、5mくらいの距離で普通の声(60db)なら基本的には正しく認識してくれます。ただ、聞き取ってくれない事も時々あるので、掃除などの最中はなるべく大きめの声で伝えるようにしています。
Echoの音質
「Amazon Echo」は2.5インチウーファーと0.6インチツイーターという高音と低音のスピーカーを兼ね備えており、Dolbyデュアルスピーカー搭載で360度全方位から音が聞こえてきます。
気になる音質ですが、個人的には満足出来るクオリティです。「Google Home」より音がクリアで綺麗ですし、音の広がりを感じます。「Google Home」は音がこもっている感じがして、音質の部分ではEchoに劣ります。音質に特別こだわりがなければ、ほとんどの方はEcho1台で十分に音楽を楽しめると思います。
Echoは外部のスピーカーをBluetoothで連携することが出来ます。音質にこだわりのある方は、外部スピーカーの利用をおススメします。
良い点、課題点
良かった点
・操作が音声だけなので簡単だし、時間の節約になる
・家電や音楽もリモコンで操作する手間が省ける
・利用できるサービスが意外と多い
・スピーカー1台で色んな情報が手に入る
・音楽が気軽に楽しめる
・「Amazon Music Unlimited」が安く使える
・買い物ができる
・Google Homeより音質が良い
課題点
・曲の再生など、指示通りに反応しないことが結構ある
・指示通りに反応しない理由を教えてくれない
・「アレクサ」と毎回呼びかけるのがちょっと面倒
・設定にはスマホやパソコンといった別の端末が必要
・「音量を上げて(下げて)」と指示した時の上げ(下げ)幅が大きすぎる
・「Apple Music」や「Spotify(無料版)」などが使えない
・使いたいスキルをいちいち有効にしなければいけない
・ACアダプタを常にコンセントに繋いでおく必要がある
・コンセントに差し込むアダプタがちょっと大きい
・定型アクションで使えるスキルが少ない
操作方法は音声だけなので、非常に簡単で手間がかかりません。設定さえできれば、お年寄りの方など機械が苦手な方でもスムーズに使えます。また、利用できるサービスが想像以上に多くて正直驚きました。対応商品があれば、テレビや部屋の照明、ロボット掃除機などをスピーカーに話すだけで操作できちゃいます。凄い時代になりましたね。
今後、利用できるサービスがどんどん増えれば、生活面の向上に欠かせない商品に間違いなくなっていくでしょう。
課題点もあります。一番大きな課題点が、「曲の再生など、指示通りに反応してくれないことがある点」です。基本的には適切な言い方で指示を伝えれば、正しく認識してくれます。しかし、何度伝えても上手く反応しない時があるので、そこは今後の課題かなと思います。
使いたいスキルがすぐに使えない点も不満に感じます。「ピカチュウトーク」など各企業が提供するスキルを使うには、アレクサアプリでその都度有効にしなければいけません。これが結構面倒です。
このようにまだまだ発展途上な部分も多く課題点もありますが、普段の生活に役立つ商品であることは間違いありません。1台持っておいても損はないと思います。
スペック比較(Dot、Spot、Plus、Show)
Echoシリーズの基本スペック比較は以下の通りです。
ユーザーの評価
2018年11月現在、Amazonのカスタマーレビューは平均で星4.0の高評価です。星4つ以上付けている方が全体の77%と、非常に高い割合を占めています。
まとめ
・Amazonのスマートスピーカー「Amazon Echo」
・音楽やラジオを聴く以外に、買い物や計算、家電の操作など出来ることは多岐にわたる
・「Amazon Music Unlimited」のEcho専用プランなら月額380円で約4000万曲が聴き放題
・静かな場所なら小声(30db)でもしっかり認識してくれる
・課題点もいくつかあり、まだまだ発展途上な点も