2019年4月10日に電子書籍リーダー「Kindle」の新型モデルが発売されました。
「無印Kindle」はKindleシリーズの入門モデルにあたる端末です。
今回、入門モデルとしては初となる「フロントライト」が搭載されています。
フロントライト以外では旧モデルからどんな変化があったのでしょうか?
旧モデルや上位機種「Kindle Paperwhite」との比較を交えながら、新型「Kindle」の実機レビューをお届けしたいと思います。
(2021年6月21日更新)
- 内容物
- サイズ、重さ
- 新機能 調節可能なフロントライトが「Kindle」に初搭載
- 文字の見やすさ(画質)
- マンガの比較(見やすさ)
- 自分に合ったカスタマイズが可能
- 読書中の操作性
- ダウンロードスピードの実測調査
- バッテリーの持続時間
- ストレージ容量 8GBだと何冊保存できる?
- 新型Kindleの端末価格
- 基本スペックの比較
- カラーバリエーション
- 保証制度について
- ユーザーの評価
- まとめ
内容物
内容物はとてもシンプル。「Kindle」本体とUSB充電ケーブル、保証書、ネットで見る説明書のURLが載った冊子の4点です。
コンセントに差し込むための充電器付いていないので、別途買う必要があります。値段は1980円です。欲しい方は「Kindle」と一緒に購入するのをお忘れなく。
サイズ、重さ
バッグにもスッポリ入るコンパクトな6インチサイズ
画面サイズは6インチ。
旧型より横幅が2mm小さくなった程度で、見た目の大きさはほとんど変わりません。
厚さは旧型より0.4mmほど薄くなりました。ほぼ変わりません。
持った感覚では分からないです。
角の部分は旧型より丸みを帯びていて、優美なデザインとなっています。
持ちやすいデザインに進化し、裏面は「Amazon」ロゴがなくなった
新型は今まで以上に持ちやすいデザインに進化しています。
表面から裏面にかけてカーブを描いており、手に馴染みやすい形になっています。
旧型と比較すると、一目瞭然です。
裏面はロゴの「Amazon」という文字がなくなりました。
ロゴのダサい感じがなくなり、スマートな印象を受けます。
裏面の素材は旧モデルと変わらず、プラスチックで出来ています。
旧モデルより12g重くなった
旧型モデルと重さを比較してみましょう。
旧モデルが158gなのに比べて、新型Kindleは170g。
12g重くなっています。
おそらく「フロントライト」が搭載された影響でしょう。
確かに持った感覚としては旧モデルの方が軽いですが、新型も十分に軽いです。
最新のスマートフォン(「iPhone XR(約194g)」「iPhone XS(約177g)」「Xperia 1(約178g)」)と比較しても、Kindleが十分な軽さを誇ることが分かります。
重さ | |
---|---|
Kindle | 170g |
iPhone XR | 194g |
iPhone XS | 177g |
Xperia 1 | 178g |
新機能 調節可能なフロントライトが「Kindle」に初搭載
ついに入門モデルの「Kindle」に、フロントライトが初搭載されました。
明るさは24段階で調節が可能。
また、このフロントライトは目に向けて光を当てるのではなく、ディスプレイの表面を照らすので目が疲れにくいです。
明るさ調整段階の数とフロントライト方式を採用している点は、「Kindle Paperwhite」「Kindle Oasis」と同じです。
旧モデルのように、読める場所が限定されることは無くなりました。どんな場所でも快適な読書生活が楽しめます。
文字の見やすさ(画質)
新型「Kindle」の解像度は167ppi。この点は旧モデルから変更していません。
ppiとは
1インチあたりのピクセル数を表す(画素密度)。pixels per inchの略。値が大きいほど、より高精細な画質となる。
旧Kindleとの比較
当然ですが、文字の見やすさは変わりません。
Paperwhiteとの比較
Paperwhiteの解像度は300ppiです。
Paperwhiteに比べると、文字のクッキリ度、鮮明度は劣ります。
ただ、Kindleも見にくいことはありません。普通にストレスなく読めます。
マンガの比較(見やすさ)
漫画でも画質比較してみました。
Paperwhiteとの比較
パッと見の印象は、正直大きな違いを感じません。
「Kindle」でも十分快適に読めます。
ただ、じっくり文字の違いを見比べてみると、「Kindle」の方が若干ぼやけていて、文字の滑らかさに欠けています。
イラストの精度は文字に比べて、ほとんど違いはありません。
自分に合ったカスタマイズが可能
フロントライト以外にも、Kindleは「文字の大きさ」や「フォント」などの調節が可能なので、自分の好きなスタイルで読書が楽しめます。
読書中の操作性
Kindleは画面をタッチしながら操作を行います。
タッチでスイスイとページがめくれます。旧モデルから特に変わることなく、新モデルも快適にページがめくれます。
ページめくりスピードの速さは旧モデルと特に変化はありません。
ダウンロードスピードの実測調査
読書をするには購入した本やKindleUnlimitedで借りた本を1度ダウンロードしなくてはいけません。
ではダウンロードにどのくらいの時間を要するのでしょうか?ダウンロード時間を計測してみました。
旧モデルとの差はほとんどなし
一般的な書籍だと10秒~20秒前後、マンガは30秒前後でダウンロードが完了します(WiFi環境によってスピードは異なる)。
本によって多少の差はあるものの、全体的に旧モデルとの差はほとんどありませんでした。
新型だからといって特にスピードが速くなったわけではありません。
バッテリーの持続時間
1度の充電で十分に長持ちする点もKindleの特徴です。明るさ10、ワイヤレス接続オフで1日30分利用した場合、フル充電で数週間利用できます。
スマートフォンのように、数日に1度や毎日充電する必要はありません。
ストレージ容量 8GBだと何冊保存できる?
新型Kindleのストレージ容量(保存容量)は、「8GB」の1種類のみです。
ここで気を付けるべきポイントが1つ。
実は8GBモデルだからといって、8GB分保存出来るわけではありません。
実際に保存出来る容量は「6GB」程度(Paperwhite8GBモデルが6GB)。
保存容量を調べる方法
「ホーム画面」→「設定」→「すべての設定」→「端末オプション」→「端末情報」
32GBモデルなら、小説が約7万冊保存できる計算になる
8GBモデルの保存可能領域を「6GB」と仮定し、何冊保存出来るのか計算してみました。
ベストセラー本「嫌われる勇気」は約655冊保存出来ます。
タイトルにもよりますが、一般書籍なら数百冊は入るでしょう。
ライトユーザーにとっては十分な保存容量です。
一方で、人気漫画「ワンピース」は約101冊と、Kindleではあまり多く保存出来ません。
マンガ中心で利用する方には、ハッキリ言って物足りない数字です。
「本好きの方」や「マンガ好きの方」は上位機種の「Kindle Paperwhite」もしくは「Kindle Oasis」の32GBモデル購入をオススメします。
操作のスムーズさにこだわるなら、Fireタブレットもオススメです。
新型Kindleの端末価格
全ラインナップの端末価格は以下の通りです。「WiFi+4G」以外は全て「広告つき」の価格となっています。
Wi-Fiモデル | WiFi+4G | |
---|---|---|
Kindle 8GB | 8980円 | ― |
Kindle Paperwhite 8GB | 1万3980円 | ― |
Kindle Paperwhite 32GB | 1万5980円 | 2万2980円※ |
Kindle Oasis 8GB | 2万9980円 | ― |
Kindle Oasis 32GB | 3万2980円 | 4万980円※ |
※ 「WiFi+4Gモデル」は広告付きが選択できません
Kindleシリーズ最安の8980円
新型「Kindle」の魅力は何と言っても安さです。
Kindleシリーズ最安の8980円(「広告なし」モデルの場合)。
ラインナップの中で一番安い価格設定です。
ちなみに「広告つき」モデルは1万980円です。
フロントライトが搭載されたこともあり、旧モデルより1000円値上がりしていますが、それでも1万円を切る値段で購入出来ます。
「WiFi+4G」モデルは用意されていません。自宅にネット環境のない方やスマホのデザリングを使いたくない方は、「Paperwhite」か「Oasis」の購入をオススメします。
「広告つき」にすると、Kindleのホーム画面の下部に広告(Kindleのセール情報など)が表示されます。また、電源ボタンを押してから画面を一度スワイプしないと開けない仕組みになっています。
基本スペックの比較
Kindle製品のスペックを比較してみましょう。
※1 Wi-Fiをオフ、ライトの明るさ「13」で1日30分間使用の場合
※2 Wi-Fiをオフ、ライトの明るさ「10」で1日30分間使用の場合
カラーバリエーション
色はブラックとホワイトの2種類です。
保証制度について
購入すると、1年間の限定保証が付いています。通常の使用状況において発生した材料および製造技術上の瑕疵に基づく損害について補償してくれます。
1年間のみの保証だと心配という方は、オプションで延長保証がありますので、そちらも合わせて選択しましょう。保証期間は2年間(1980円)と3年間(2580円)のどちらかを選べます。商品の落下や水漏れ等による故障も保証対象となっているので、何かと安心です。
ユーザーの評価
2021年1月現在、Amazonのカスタマーレビューは5つ星のうち星4.1の評価を受けています。全体で8割の方が星4以上を付けています。
レビュー記事を見る
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まとめ
・2019年3月20日に新型「Kindle」が登場
・明るさを調整できるフロントライトが初搭載
・旧モデルより持ちやすくて、スマートなデザインに改良
・文字の見やすさはPaperwhiteに若干劣る
・2020年5月からストレージ容量が8GBにアップ
・1度の充電で数週間は利用可能
・Kindleシリーズ最安の8980円から購入可能
・水漏れや落下による故障が心配な方は延長保証オプションがオススメ