2021年5月26日に発売した「Fire HD 10 Plus」の使用レビューをお届けします。
「画質」「外観(サイズ、デザイン)」「ストレージ容量」「CPU(処理速度)」「電池の持ち(バッテリー)」「端末価格」など旧型「FireHD10(2019年版)」との比較を通して、「Fire HD 10 Plus」の実力を徹底検証します。
同日に発売となった新型「FireHD10(第11世代)」との違いは、「CPU」と「ワイヤレス充電機能の有無」だけなので、「Fire HD 10」の購入を検討している方もぜひ参考にしてみてください。
(2021年6月21日更新)
- 外観(サイズ、デザイン)
- 明るさの増したディスプレイ
- 処理速度がパワーアップした新モデル(CPU、RAM)
- 動画やゲームのチェック
- 【注意】LINEやツムツム、TVerなど使えない人気アプリがある
- 【検証実験】バッテリーの持続時間
- ストレージ容量
- 基本スペックの比較
- 「Fire HD 10 Plus」の端末価格
- 保証制度
- カラーは「スレート」1色展開
- ユーザーの評価
- 他のレビュー記事を見る
外観(サイズ、デザイン)
旧型よりコンパクトになった
縦24.7cm、横16.6cmで「Fire HD 10(2019版)」より縦が短くなり、以前よりコンパクト感が増しています。
画面サイズは同じ10.1インチで変わっていません。
動画を楽しみたい方には十分なサイズです。
新モデルはフロントカメラが横向き状態の中央上部に位置しており、「Alexa」や「Zoom」「SKype」によるビデオ通話で横向き使用する際に、自然な形で映るようになっています。
USB端子は「USB-typeC」を採用
2019年「Fire HD 10」で初めて搭載された「USB Type-C端子」。
2021年発売の「Fire HD 10(第11世代)」と「Fire HD 10 Plus」でも引き続き採用。
上下が対称で端子の向きを確認せずに差し込めるので、接続が非常に楽です。
背面のプラスチック感がなくなり、高級感が増す
背面は旧型の「Fire HD 10」よりプラスチック感が消えてラバーっぽさが強い素材になっており、高級感を漂わせる素材に仕上がっています。
「スマイルマーク」が小さくなったのも好印象です。
防水には対応していませんので、ご注意ください。
明るさの増したディスプレイ
解像度は1920×1200(224ppi)。
強化アルミノシリケートガラスのスクリーンを採用し、「Fire HD 10(2019年)」に比べて10%明るくなったフルHDディスプレイを搭載しています。
ちなみに「ロック画面に出てくる広告が邪魔だ」というレビューが見受けられますが、広告は設定で無効に出来ます。
書籍、マンガ、雑誌
本当にディスプレイが明るくなったのか検証するために、旧型と画質比較をしてみました。
どちらも明るさを最大にしています。
【左:Fire10Plus(新型) 右:Fire10(旧型)】
【左:Fire10Plus(新型) 右:Fire10(旧型)】
【左:Fire10Plus(新型) 右:Fire10(旧型)】
明るさは増し、紙の本に近い色合いに仕上がっている
文字の精細さは、旧モデルから特に変化なし。
画面も大きく、画質も良いので文字が見やすいです。
2019年版Fire10に比べると、青っぽさが無く、紙の書籍に近い色合いに仕上がっています。
発色も良く、カラー雑誌や動画を見ていても特に不満を感じる部分はありません。
処理速度がパワーアップした新モデル(CPU、RAM)
筆者が購入した「Fire HD 10 Plus」は、2.0GHzのオクタプロセッサ搭載で、RAMが4GBです。
ちなみに新型「Fire HD 10」は、2.0GHzのオクタコアプロセッサ搭載でRAMが3GB。
旧型はRAM2GBだったので、それに比べると新型が1.5倍、10Plusは2倍もメモリがパワーアップしています。
実際、処理速度がどの程度上がっているのか具体的なイメージが出来ないので、果たして本当なのか色々調査を行ってみました。
調査1 旧型とのベンチマーク比較
「Geekbench3」を使って、ベンチマークを調査してみました。
【Fire HD 10 Plus】
【FireHD10(2019年版)】
シングルスコアでは旧型の方が上、マルチスコアでは「Fire HD 10 Plus」の方がわずかに上でした。
ベンチマークはそれほど大きな差がありません。
調査2 起動スピード調査
続いては、アプリや動画再生までの起動速度を調査してみました。
全ての項目で、Fire10(2019)を上回りました。
以前よりスムーズな操作性が実現しています。
調査3 ダウンロードスピード調査
ダウンロードにどの程度時間を要するのか調べてみました。
「多動力」以外は、「FireHD10Plus」の方が上でした。
書籍のダウンロードスピードはそこまで違いがありませんでしたが、動画のダウンロードスピードは20~40秒ほど速くなっています。
動画やゲームのチェック
動画
アマゾンプライム、NETFLIX、Huluなどのアプリで様々な作品を見てみました。
画質は非常に綺麗で、動きもスムーズです。
この点は旧モデルから変わっていませんが、アプリの操作性が向上しているので、より使いやすくなったと言えます。
動画視聴タブレットとしては非常に優秀ですね。
ただ、「Paravi」や「U-NEXT」など一部の主要動画アプリに対応していない(後述)ので、その点は注意が必要です。
ゲーム
「Fire HD 10」と「Fire HD 10 Plus」には「ゲームモード」が搭載。
「ゲームモード」を設定した場合は、ゲームを行う際にデバイスのメモリとパフォーマンスが最適化され、通知とAlexaが無効になります。
「荒野行動」や「Asphalt9」など、高いグラフィックと動作性の求められるFPSやカーレースを遊んでみましたが、カクツクような場面もほとんど無く、普通にプレイ出来ました(WiFi環境によって操作性が落ちる場合がある)。
FPSを楽しむなら、最低RAM(メモリ)は4GB必要と言われているので、「Fire10Plus」はその要件を満たしています。CPUはどちらももう少し欲しいところ。
「ミニオンラッシュ」や「プロ野球スピリッツA」といったゲームもスムーズにプレイ出来ましたし、遊び感覚でゲームをしたい人には使い勝手の良いタブレットです。
ただ、本格的にゲームを遊びたい人にとってはもう少しCPUが欲しい所ですし、「codモバイル」や「ツムツム」などの人気ゲームも対応していませんので、高グラフィックなゲームを存分に楽しみたい方には、iPadなど他のハイスペックタブレットをオススメします。
【注意】LINEやツムツム、TVerなど使えない人気アプリがある
「Fireタブレット」は、残念ながら「Google play」に対応していません(厳密にいうと「Google Play」をダウンロードする裏技も存在するが非公式なので、ここでは紹介しません)。
アプリをダウンロードする際には「Amazonアプリストア」を利用しますが、「Google Playストア」や「App Store」にあるような「TVer」や「U-NEXT」「ウマ娘」といった人気アプリは用意されていません。
アプリがある程度制限されている点には、くれぐれもご注意ください。
【検証実験】バッテリーの持続時間
バッテリー調査をしてみました。調査にあたって、条件を以下の通りに設定しました。
条件設定
・プライムビデオの「バックトゥザフューチャー part1」を再生
・作品が終わったら最初から再生し、バッテリーが切れるまで繰り返す
・画面の明るさは最大、音量は10にする
結果
バッテリー時間 | |
---|---|
Fire10Plus | 12時間35分 |
連続再生で12時間以上持つ
動画を連続再生してみましたが、バッテリーは12時間以上も持ちました。
公式サイトには最大12時間の持ちとありましたが、それ以上でしたね。
タブレット端末としては十分な持続時間だと評価出来ます。
ストレージ容量
「FireHD10Plus」で選べるストレージ容量は、「32GB」と「64GB」の2種類です。
実際に使用できるストレージ(使用可能領域)は32GBモデルが「24.2GB」、64GBモデルは「55GB」となっています。
microSDカードは1TBまで対応
microSDカードは1TBまで対応。
Fire10(2019)より容量がパワーアップしています。
Kindle本はもちろん、プライムビデオやNetflix、Huluといった動画サービスもSDカードへの保存に対応しているので、内部ストレージの容量が足りなくても大丈夫。
ただし、中にはSDカードに移動できないアプリやコンテンツもあるので、ご注意ください。
「プロ野球スピリッツA」やカーレースゲーム「Asphalt8」といったゲームアプリは、ダウンロードに1GB以上を要します。
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基本スペックの比較
Fireタブレット製品のスペックを比較してみましょう。
「Fire HD 10 Plus」の端末価格
「Fire HD 10 Plus」の端末価格は以下の通りです。
- 「FireHD10Plus 32GB」
端末価格:1万8980円
- 「FireHD10Plus 64GB」
端末価格:2万2980円
- 「FireHD10Plus 32GB エッセンシャルセット(キーボード付きカバー+Microsoft 365 Personal 1年版)」
端末価格:2万7980円
- 「FireHD10Plus 64GB エッセンシャルセット」
端末価格:3万1980円
「Bluetoothキーボード付きカバー」と「Microsoft Personal 365 1年版」がセットになった「Fire HD 10エッセンシャルセット」なら、約9000円安く買う事が出来るのでお得です。
端末価格の比較
その他の人気タブレットとの価格比較もしてみましょう。
本体価格 | 容量 | |
---|---|---|
FireHD10 32GB |
1万5980円 | 32GB |
FireHD10 64GB |
1万9980円 | 64GB |
FireHD10Plus 32GB |
1万8980円 | 32GB |
FireHD10Plus 64GB |
2万2980円 | 64GB |
iPad WiFiモデル |
3万8280円 | 32GB |
iPad Air WiFiモデル |
6万9080円 | 64GB |
HUAWEI MediaPad T5 WiFiモデル |
2万5980円 | 32GB |
LAVIE Tab E TE510 WiFiモデル |
2万3780円 | 32GB |
圧倒的な安さを誇る「FireHD10」
Fireタブレットの魅力ともいえる圧倒的な安さ。
「Fire HD 10」も「Fire HD 10 Plus」も2万円を切る値段で購入出来ます。
安価と言われているAndroidタブレットよりも安いですね。
iPadに比べるとスペックは劣りますが、動画視聴や読書、web閲覧を使用目的とするなら、コスパ最強のタブレットです。
保証制度
「Fire HD 10」は購入すると、1年間の限定保証が付いています。通常の使用状況において発生した材料および製造技術上の瑕疵に基づく損害について補償してくれます。
事故保証のオプション
1年間のみの保証、自然故障のみの保証だと心配という方は、オプションで延長保証がありますので、そちらも合わせて選択しましょう。
価格 | |
---|---|
2年間 | 2980円 |
3年間 | 3780円 |
保証期間は2年間(2980円)と3年間(3780円)のどちらかを選べます。
事故保証のオプションは「商品の落下や水漏れ等による故障も保証対象」となっているので、何かと安心です。
カラーは「スレート」1色展開
「FireHD10Plus」は「スレート」の1色展開です。
「FireHD10」は「ブラック」「デニム」「オリーブ」の3色展開となっています。
ユーザーの評価
2021年6月現在、Amazonのカスタマーレビューは平均で星4.1の高い評価が付いています。80%ものユーザーが星4つ以上の高評価を付けています。
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