この記事は旧型モデルの体験レビューです。
2019年10月発売の「Fire HD 10」新型モデルの体験レビュー記事はこちら。
Amazonの10インチサイズタブレット「Fire HD 10」体当たり使用レビュー!
画質、ストレージ容量、CPU、電池持ち、大きさなど他のFireタブレットとの比較を通して「Fire HD 10」の実力を徹底検証します。
(2019年6月13日更新)
- サイズ、重さ
- 何ができるの?
- ディスプレイの画質
- 電子書籍を利用する
- 動画、ゲームのチェック
- 端末の操作性
- 【検証実験】バッテリーの持続時間
- ストレージ容量
- 基本スペックの比較
- 購入する際の注意点
- ユーザーの評価
- まとめ
サイズ、重さ
縦の大きさは週刊誌とほぼ同じ
サイズは縦が262mmで横が159mm。Fireタブレットの中で最も大きなサイズです。3つの端末を比べてみると、その大きさが分かると思います。縦の大きさは週刊誌とほぼ同じ。紙の雑誌を読んでいるのに近い感覚で、電子書籍が使えます。
anello ポリキャンバス口金ミニリュック(容量10L)なら横向きでも縦向きでもスッポリと入ります
B5版の書籍と同じような大きさ(横幅が少し小さいくらい)ということもあって、ショルダーバッグやウエストポーチのような小さなバッグで持ち運ぶのは無理があります。リュックやトートバッグなど大きなバッグで持ち運ぶことは可能です。通勤や通学には向いていませんが、旅行先などで楽しむ分には良いと思います。
自宅用として考えたいタブレット
重さは約511gです。500mlのペットボトル1本分の重さがあります。重さに加え、サイズもFireタブレットの中では最も大きく、携帯性を求める方は「Fire7」や「Fire HD 8」の方がおすすめです。20~30分程度なら持っていても大丈夫ですが、さすがに1時間近くになると腕が疲れてきます。
「Fire Hd 10」はあくまで自宅用として考えるべき端末だと思います。
片手での操作は難しいです。両手じゃないと操作できません。
もちろんメリットもあります。電子書籍は文字が大きくて見やすいですし、動画はスマホで視聴するより迫力を感じます。「自宅でゲームや動画など娯楽コンテンツを楽しみたい方」や「小さな画面だと目が疲れてしまう方」には、オススメのサイズだといえます。
何ができるの?
出来ること
Fireタブレットでは以下の機能が利用できます。
出来ること |
---|
動画視聴(プライムビデオ、Netflix、Hulu、Youtube、DAZNなど) 電子書籍(KindleストアやKindle本の利用) ゲーム SNS(Twitter、Facebook、Instagramなど) アマゾンでの買い物 音楽(PrimeMusic、スポッティファイなど) ネット検索 メール 写真撮影 カレンダー タイマー |
使えるアプリと使えないアプリ
AndroidタブレットやiPadとは異なり、Fireタブレットには使えるアプリと使えないアプリが存在します。
使えるアプリ
利用出来る主なアプリ | |
---|---|
動画 | プライムビデオ、Netflix、Hulu Youtube、DAZN、GYAO! Abema TV、TSUTAYA TV、U-NEXT Twich、RedBull TV、ニコニコ動画プレイヤー(非公式) |
コミュニケーション | Twitter、Facebook、Instagram Skype、Viber |
ゲーム | 白猫プロジェクト、ドラゴンクエスト、ぷよぷよクエスト モンスト、ファイナルファンタジー、プロ野球スピリッツA アスファルト8、マインクラフト ミニオンラッシュ、パズドラ、リバーシ |
音楽 | プライムミュージック、Amazon Music Unlimited、Spotify Shazam |
その他 |
radiko、Yahoo!、日経新聞電子版 AVGアンチウイルス |
※ 定額制の音楽、動画サービスを利用するには、それぞれのサービスに加入し、月額料金を支払う必要があります。
使えないアプリ
使えない主なアプリ | |
---|---|
動画 | dTV、Paravi、FODアプリ TVer |
コミュニケーション | LINE、カカオトーク、TikTok |
ゲーム | ディズニーツムツム、ポケモンGo、太鼓の達人 PUBG、Fate/Grand order、グラブルファンタジー パワプロ、LINEポコポコ、 バンドリ、キングスレイド、歌マクロス |
音楽 | Google play Music、Apple Music、AWA LINE Music、dヒッツ |
その他 | メルカリ、スマートニュース、dポイントクラブ LINEカメラ、Clipbox、SNOW WEAR、Googleマップ、UNIQLO |
「LINE」や「ポケモンGo」、「AppleMusic」など、Fireタブレットで使えない定番アプリがいくつかありますので、ご注意ください。
Google Playストアは使えるの?
公式上では使えません。非公式ではGooglePlayストアを導入する方法があるようですが、あくまでの非公式なので導入するかどうかは自己責任で行いましょう。
LINEとかGooglePlayストアで利用できるアプリが、FIreタブレットの公式アプリストアに早く導入されることを願うばかりです。
ディスプレイの画質
画質
解像度は1920×1200(224ppi)です。10インチタブレットとして人気の高いファーウェイの「MediaPad M3 lite 10」と同じ画素解像度を誇ります。
カメラ機能
FireHD10(200万画素)で撮影
HUAWEI p9 lite(1300万画素)で撮影
FireHD10のリアカメラは200万画素。1300万画素を誇るファーウェイの「p9 lite」と比較してみると、FireHD10は輪郭がぼんやりとしていて、画質も荒いです。正直使えるレベルとは言えません。
最近のスマートフォンのメインカメラは大体約1000万画素を超えるもの(中には2000万画素の端末もある)がほとんどなので、その差は明らかです。
携帯性にも劣るので、外出先で写真撮影するには不向きな端末です。
電子書籍を利用する
初期設定の段階で「Kindleストア」が入っているので、すぐに電子書籍が利用できます。
「Fire HD 10」で読むメリット
・画面が大きくて見やすい
・1ページあたりの情報量(文字数)が多い
・カラーに対応していて、サイズ感も同じなので、雑誌が読みやすい
「Fire HD 10」で読むデメリット
・ブルーライトを発するので目が疲れやすい
・サイズが大きく、片手で持つのが困難
・Kindleや他のFireタブレットに比べて重い
書籍
【左:FireHD8 右:FireHD10】
一般的な書籍の場合、FireHD10は他のFireタブレットやKindleに比べて1ページ当たりの情報量(文字数)が多く、ページめくりの回数が少なく済みます。
ただ、長時間持っていると手が疲れてくるので、読書向きではないように感じます。ブルーライトによる目への影響や携帯性の面を考えた場合、筆者としては「Kindle」をオススメします。
Fireタブレットにはブルーライトを抑制する「BlueShade機能」があるものの、画面が赤みがかっているので読みにくさを感じます。
マンガ
【左:FireHD8 右:FireHD10】
【上:FireHD8 右:FireHD10】
マンガはFireタブレットで読むなら、FireHD10がベストだと感じます。画面が大きく見やすいですし、横向きにすれば、見開きにした状態で読むことが出来ます。他のタブレットは横向きだと縦のサイズが短くて読みにくいですが、Fire10は単行本と同じようなサイズになるので、横向きでも違和感はありません。
雑誌
カラーページが大部分を占める雑誌はやはり「FireHD10」の方が読みやすいです。先ほども述べた通り、画面の拡大縮小操作もスムーズに行えるのでストレスを感じません。7~8インチタブレットとは違い、一般的な雑誌に近いサイズ感で読める点も10インチタブレットの魅力だといえます。
一般書籍やマンガ、雑誌など本の種類によって特徴が異なるので、用途に応じて自分に合った端末を選択しましょう。
動画、ゲームのチェック
動画
アマゾンプライム、NETFLIX、Huluなどのアプリで様々な作品を見てみました。画質は非常に綺麗で、動きもスムーズでした。
YouTubeも画質変更すれば、高画質の映像を楽しめます。
ゲーム
「プロ野球スピリッツA」や「ミニオンラッシュ」などのゲームをプレイしてました。ゲーム動作もサクサクと軽快で、ストレスなくプレイ出来ています。
Fireタブレットの中で最もCPUが優れているせいか、「荒野行動」はFire8でプレイした時(Fire7ではプレイ出来ない)より、動きがスムーズに感じました。
「Fire HD 10」はゲーム向きのタブレットとしてオススメです。
端末の操作性
操作性において、大きな欠点は特にありません。本やビデオなど、それぞれのメインページに移動しても、常にページ上部に検索窓がついていて、作品や商品がスムーズに探せます。アマゾン内だけでなく、ウェブブラウザでの検索を同時にしてくれるので、使い勝手が良いです。検索窓だけでなく、ストアへのリンクボタンもあるので、プライムビデオやアプリストア、アマゾンサイトへのアクセスも簡単です。
各メインページにはユーザーの利用傾向に合わせた「おすすめ作品」や「おすすめ商品」も表示されるので、なんとなく見たい作品や欲しい商品を探したい時にとても役に立ちます。
【検証実験】バッテリーの持続時間
バッテリー調査をしてみました。調査にあたって、条件を以下の通りに設定しました。
条件設定
・プライムビデオの「バックトゥザフューチャー part1」を再生
・作品が終わったら最初から再生し、バッテリーがなくなるまで繰り返す
・画面の明るさは最大、音量は10にする
結果
結果は約10時間でした。「Fire8」と同じ持続時間で、「Fire7」よりは約4時間ほど長く持ちました。2時間映画5本分の計算ですから、バッテリーの持ちは端末の価格から考えれば、十分と言えるのではないでしょうか。
ただゲームや動画など、様々なアプリケーションを頻繁に利用するヘビーユーザーからしてみると、物足りなく感じるかもしれません。
ストレージ容量
FireHD10のストレージ容量は「32GB」と「64GB」の2種類が用意されています。Fireタブレットで最も多い64GBモデルが選択可能です。
microSDカードは256GBまで対応しているので、電子書籍や動画作品の保存先は十分に確保できます。ただ、SDカードに移動できないアプリもあるので、ご注意ください。
「プロ野球スピリッツA」やカーレースゲーム「Asphalt8」といったアプリは、ダウンロードに1GB以上を要します。「いちいちアプリを消したり、面倒な容量の調節をしたくない方」は64GBモデルの購入、もしくはmicroSDカードで対策することをおススメします。
基本スペックの比較
Fireタブレット製品のスペックを比較してみましょう。
購入する際の注意点
保証制度
「Fire HD 10」は購入すると、1年間の限定保証が付いています。通常の使用状況において発生した材料および製造技術上の瑕疵に基づく損害について補償してくれます。
1年間のみの保証、自然故障のみの保証だと心配という方は、オプションで延長保証がありますので、そちらも合わせて選択しましょう。保証期間は1年間(2690円)2年間(3480円)と3年間(4380円)のどちらかを選べます。商品の落下や水漏れ等による故障も保証対象となっているので、何かと安心です。
ユーザーの評価
2019年3月現在、Amazonのカスタマーレビューは平均で星4.2の高い評価が付いています。星5つの最高評価を付けている方が57%もいます。星4つ以上を付けている方は、なんと8割を超えます。
まとめ
・「Fire HD 10」はFireタブレットの最上位機種
・画面は10インチと最も大きく、文字が見やすく、迫力のある映像が楽しめる
・サイズが大きく、重さもあるので、持ち運びには不向き
・電子書籍の雑誌は同じサイズ感で読める
・荒野行動などアプリの動作もスムーズで快適
・内部ストレージは64GBまで選べる
・端末価格は他のFireタブレットと比べると高いが、コスパは優秀